ゾンビ

花沢健吾氏の『アイ・アム・ア・ヒーロー』(映画)を久しぶりに観ました。
日本には面白いゾンビ物が少ないんです。

ネタバレになるので詳細は書きませんが、日本なのに主人公が銃を持っているっていうのがミソですね。 ゾンビは基本、銃OKのお国のお話なんだかと思います。
いろんなゾンビものを観ましたが結局のところ頭部を銃でバンと打つのが、倒すには一番確実かつ安全なんです。
どんなゾンビも頭部が弱点というのがお約束です。以前はゆっくりとしか歩けないっていうのもお約束でしたが、最近のは走ったり、強力だったり、頭が良かったりとなんでもありです。

この何でもありっていうのは吸血鬼ものにもいえて、日光OK、十字架OK、にんにくOKって・・・ダメでしょ(笑)

私のイチオシはブラッドピット主演「ワールドウォーZ」(Zが付くと大体ゾンビ・Zombieものです。)

これは噛まれたヒトがあっという間にゾンビ化して、また人を襲うという所謂パンデミックものです。

ゾンビになるのは化学薬品、ウィルス、呪い、宇宙からの飛来物等々の原因がありますが
どれも有り得ることです。

噛むという事から体液感染、発症まで時間が極めて短いのでそうとうな毒性があると思われることから、予防注射でもしておかなければいけません。でも、新型というのは治療方法が不明ということなので、これはもう・・・・・アウト~っていう事です。

以前は、(ゾンビって腐敗していくのにいつまでも動いているって変!)と思っていたのですが、微生物学を齧ってからは認識が改まりました。
たとえば寄生バチの例のようにウィルスの中には遺伝子をいじって、思うがままに相手を動かすというものがいます。 こう考えると、ゾンビ・・・・・・・あるかも?って真剣に悩むこの頃です。

正確にはウィルスっていうのは今のところ分類上では生物ではないんですが、生体細胞内に入ると宿主の機構を乗っ取ってウィルス生産工場化させるという恐ろしいものなんです。

細菌は抗生物質が効きますがウィルスはそのほとんどが効きません。しかも変異しやすいのです。

遺伝子が少ない物は簡単に変異します。

昔、スペイン風邪で多くのヒトが亡くなりましたが、それまでの風邪とは違い激烈な症状だったようです。高熱、咳のため肋骨が折れていた遺体もあったそうです。

このスペイン風邪は今のインフルエンザの強力なものであって、鳥の体内で突然変異した種のようです。

しかしこのスペイン風邪は代を重ねるごとに弱くなり、罹患率が減り、毒性も弱くなっていきました。

あまりに強烈な毒性は宿主(ヒト)を滅ぼしてしまい、ひいていえば自分(ウィルス)が繁殖できなくなるため、いわゆる共生するために自身で毒性を下げたという説もあります。

そうなると自己増殖できないというだけで生物ではないと言い切れるのか?悩ましいところです。

中国で発生したウィルスは、パンデミックの可能性が大です。新型という事は治療法が無く、しかも変異により毒性も強まるかもしれません。ゾンビにはならなくてもその危険性はまだわかりません。気をつけていても肉眼では見えません。
目には見えなくても放射能とか微生物とか確実に存在している、危ないものはたくさんあります。

想像力を働かせて、創造力を培って本来ヒトの持つ能力を発現させましょう。