予想が現実となって・・・

今年の一月のブログに書いた予想が現実のものとなってしまい、私たちは不自由な生活を余儀なくされています。

学校も入校禁止、仕事も先送り・・・気が滅入ります。
この新型コロナの自粛生活を、なんとかポジティブなものにできないかと考えました。
ウチは夫婦揃って、体形太めです。
そこでこの際、徹底管理してダイエットをすることといたしました。

夫は数年前に大きな手術を受けるのに三か月30Kgの減量を厳命され、なんと一日1200Kcalのダイエット、40分以上のウォーキングをした経験があります。
必要栄養量が1600Kcalくらいでしたので、本人はきつかったと思います。
(ご飯50gで約80Kcalです。)

私はその頃は、食事は美味しくて栄養のあるものを食べさせるのが家族に対する愛情と考えていましたので、いきなりKcalと云われても『はぁ???』てな感じでした。
病院の栄養士さんは若いお嬢さんで、参考メニューもなく、『とにかく1200で!』と仰るばかりでした。
(後日譚:この栄養士さん、退院時に『よくやりましたよねぇ。でも1200って、私、無理だろうって思いました。それはないですよねぇ。』ですって。栄養士、失格じゃん。)

この時の栄養士さんによる栄養指導の話を、ウチの学校の教授たちに話すと、みなさんギョッとされて
一様に『その人、ウチの学校の卒業生じゃないよねっ!』と仰います。
先生方、大丈夫です。(そこは大学病院でしたから、その学校の卒業栄養士さんでした。)
国家資格を持っていても、書物による知識のみで日々の研鑽を怠り、相手が「人」であるという事を忘れてしまうとこんな栄養士さんになってしまいます。
資格は学問の目安とはなりますが、合格してそこからがスタートと考えています。

で、この時のカロリー計算なるものには本当に苦しめられました。暗闇を手探りで歩くような感じでした。毎日、仕事しながら休みなく食事の事を考え、ちょっとノイローゼ気味でした。
食べる方はいいんです。出されたものを当然のように、何も考えずに、時には文句を言いながら食べるだけですから。
でも作り手はそうはいきません。今、思い返しても本当にきつかったです。
その時に役立ったのが学校から出版されていた何冊かの本です。

今回、二度目のダイエットになります。
なにがびっくりしたかって・・・献立やKcal計算、食品の置き換えなんかがもの凄く楽になっていました。
毎回、冷蔵庫にあるものをバランスを考えて組み立てていくのですが、これがするっとできるようになっていました。
栄養士として学んだことが、身に付いたんだなと。ほとんど寝ずにレポートや課題を仕上げ、テストや毎日の厳しい授業に耐えた甲斐があったというもんです。
私が学んだ学校は、特に医学的なことなどにも力を入れており、また厳しい事でも知られております。
しかし、教授陣が素晴らしい方々ばかりで、しかも熱心。鍛えられてそれが自分の自信となったのかと思います。
“艱難汝を玉にする”・・・ でも、もうあの生活は・・・無理(笑)

で、話は戻りますが今回3月末から5月初めまでで、夫は約7Kg、私は約5Kg体重減です。
野菜はもともと多めに摂取していました。たんぱく質と糖質、脂質のバランスを考え、ビタミン・ミネラル他にも気を配りました。散歩は人気のない午前中の早めの時間に。

割といまのところ順調です。
でも、夫がこっそりと夜中になんか食べてるんですよね。
今夜もなんか匂いがするので、事務室に行ってみましたら・・・!!!
なんと1缶で262Kcalもあるウィンナーの缶詰、食べてました。
いままでもやってたみたいです。
明日から各自に食事ってことがいいんだかもしれません。

先日、大雨の中、歯医者さんに出かけました。その時ずぶ濡れになっている宅配業者さんたちを見かけました。
思わず頭が下がりました。いろんな政治屋の方々が(外出控えて、宅配で)とか仰っておられますが、
だれが運んでくれるんだぃと言いたいです。
人は経験したことがないとそれをよく理解できないといいます。
しかし理解しようとすることが大事だし、必要なんだと思います。
自分が快適であるという事は、誰かが自分の為に尽くしているんだという事を感じ取らなくてはならないんじゃないかと思います。
それが仕事だから、それが役割だから、当たり前だから・・・なめてんじゃねぇぞて感じですかね。
まぁ、自粛生活も長くなりました。これからも特効薬とかワクチンとかができない限り、なかなか大変なことは変わらないでしょう。

さすがにちょいと疲れてきていろいろストレスがたまり気味ですよね。
先の戦争で云われていた、竹やりで飛行機を落とせというのは、今となっては笑い話ですがこんな事が信じられていた時代が本当にあったんです。
しっかり五感を研ぎ澄ませて、しっかりと生き抜いていかなくては。
こっそりつまみ食いなんかしてんじゃねえぞ(笑)

「天然の無常」

「天然の無常」という言葉が急に浮かび上がってきました。
どこの引き出しに入っていたものか? 
記憶をたどってみますと“寺田寅彦”の所に格納されていました。

本はかなり昔に処分してしまったらしく、見当たりませんでした。夫に話したら、通販で注文してくれました。

◆ 物理学者だった寺田寅彦の「災害は忘れた頃にやってくる」
という言葉はつとに知られているが、この「忘れた」という言葉が使われた背景には、日本人の無常観への意識もあったのかもしれない。
寺田は「地震や風水の災禍の頻繁でしかも全く予測し難い国土に住むものにとっては天然の無常は遠い祖先からの遺伝的記憶となって五臓六腑に染み渡っている」とも述べている。  (日本人の災害観 漆原次郎 HPより抜粋)

この休み中に、読めたらいいなと思います。

味覚

味覚といわれるものには5つ。
甘味、酸味、塩味、苦味,うま味。
辛いは味覚ではなく、痛覚・・・つまり痛いという刺激を辛味としてとらえています。

この五味はヒトの味覚のスタンダードですが、近年は五味がわからないという人が増えつつあります。

50人で実験をしてみたところ、うま味がわからないというのが約6割強。
ついで苦味が約4割。
五味全部わかった人は7人程度でこのうち4人が40代以上、30代1人、20代1人、10代1人でした。
逆に全く分からなかったのは6人、ついで1問正解、2問正解がかなりの数だったように記憶しています。(甘味正解が一番多い)

この正解数が少なかった人たちは10~20代が多かったのですが、それとなく話を聞いてみると両親が共稼ぎで、夕食はほぼ毎食スーパー、コンビニなどで惣菜、弁当を購入して食べているという事例がほとんどでした。
実験数があまり多くないので確実とはいえませんが、大量調理されたものをずっと食べ続けているという現実が見えてくる気がします。

大量調理は学校給食、スーパー、コンビニなどの惣菜、弁当などをいいます。
これは計算、計量、調理方法などきちんとしたレシピのもと、誰が作ってもほぼ同じような栄養価、味に仕上がります。
もちろん野菜などは季節によって栄養価や栄養素の含有量が違ってきますが、それらもきちんと管理されます。年齢や性別、作業量なども加味されます。
ある意味凄い事です。

しかし毎回、毎食同じ味ということはどうなんでしょうか?
家庭料理、手作りが素晴らしいから絶対にそうした方が良いなんては決して思いません。
しかし手作りは、毎回微妙に味付け、火加減などが変わります。
これが飽きない理由の一つだと考えます。
そして味覚は脳に直結します。
以前、3才くらいだった孫たちにシャインマスカットを初めて食べさせたとき、顔がぱぁぁっと輝いたときの事が忘れられません。
その後もいろいろな味に出会ったとき、いろいろな反応をする彼女たちを見ては感動します。

画一的な社会で、画一的なものを食う・・・人の幸せはそれぞれですが、たまには贅沢でなくても何か作って食べてみませんか?
料理は失敗していいんです。次にその失敗をしないよう、なにがいけなかったのか考えて、改めれば大丈夫です。やっているうちに慣れてきます。

ALDH2

昨年暮れ、生化学の遺伝子実験のための毛髪を提供をしました。
アルコール分解能についてということでした。
年明けて今日、結果を知らされました。
私はALDH2(アルデヒドデヒドロゲナーゼ2)の①型でした。

ALDH2はアセドアルデヒド分解酵素の一種です。
簡単にいうとお酒に強いか、弱いか。
これには①1-1型 ②1-2型 ③2-2型の3タイプがあります。

      PCR反応の鎖延長 PCR反応の鎖延長
ALDH2(遺伝子型) 表現 日本人の割合 Nomal Mutant
①2-1/2-1 お酒が飲める 53% ×
②2-1/2-2 たしなみ程度 43%
③2-2/2-2 飲めない 4% ×

日本人は②のノーマル+ミュータントが平均的なんだそうです。
①のノーマルのみは、ワイルド。③のミュータントのみは全く分解酵素を持たないため、いわゆる「結婚式の三々九度」や「奈良漬の匂い」だけでも気を付けないといけない方々です。

説によると日本では縄文人はほとんどが①のタイプでしたが、大陸より渡来した弥生人によって複合型の②になったと云われています。ヨーロッパ系は①が多く、モンゴロイド系は②が多いとも云われています。

ALDH2 ②の国別割合

日本人 中国人 タイ人 フィリッピン人 ヨーロッパ系白人 アフリカ系黒人 北アメリカインディアン
43% 41% 10% 13% 0% 0% 0~4%

飲酒したときに②型では顔が赤くなることがありますが、これをオリエンタルフラッシング、ジャパニーズフラッシングともよばれています。

私は以前から、飲酒しても顔が赤くならず、二日酔いもせず、短時間で酔いが醒め、翌日にも影響しません。今回の実験ですっきり、納得しました。最近は年齢のせいかちょっと弱くなりましたようですが、私としてはポッと頬が赤らむっていうのが憧れでした。

お酒を飲んで顔が赤らむのは一種のアレルギー反応ですから、宴席や飲み会でも無理強いはしない方がよいかと思いますよ。


*注 表の出典は 国税庁HP及びウィキペディアより

ゾンビ

花沢健吾氏の『アイ・アム・ア・ヒーロー』(映画)を久しぶりに観ました。
日本には面白いゾンビ物が少ないんです。

ネタバレになるので詳細は書きませんが、日本なのに主人公が銃を持っているっていうのがミソですね。 ゾンビは基本、銃OKのお国のお話なんだかと思います。
いろんなゾンビものを観ましたが結局のところ頭部を銃でバンと打つのが、倒すには一番確実かつ安全なんです。
どんなゾンビも頭部が弱点というのがお約束です。以前はゆっくりとしか歩けないっていうのもお約束でしたが、最近のは走ったり、強力だったり、頭が良かったりとなんでもありです。

この何でもありっていうのは吸血鬼ものにもいえて、日光OK、十字架OK、にんにくOKって・・・ダメでしょ(笑)

私のイチオシはブラッドピット主演「ワールドウォーZ」(Zが付くと大体ゾンビ・Zombieものです。)

これは噛まれたヒトがあっという間にゾンビ化して、また人を襲うという所謂パンデミックものです。

ゾンビになるのは化学薬品、ウィルス、呪い、宇宙からの飛来物等々の原因がありますが
どれも有り得ることです。

噛むという事から体液感染、発症まで時間が極めて短いのでそうとうな毒性があると思われることから、予防注射でもしておかなければいけません。でも、新型というのは治療方法が不明ということなので、これはもう・・・・・アウト~っていう事です。

以前は、(ゾンビって腐敗していくのにいつまでも動いているって変!)と思っていたのですが、微生物学を齧ってからは認識が改まりました。
たとえば寄生バチの例のようにウィルスの中には遺伝子をいじって、思うがままに相手を動かすというものがいます。 こう考えると、ゾンビ・・・・・・・あるかも?って真剣に悩むこの頃です。

正確にはウィルスっていうのは今のところ分類上では生物ではないんですが、生体細胞内に入ると宿主の機構を乗っ取ってウィルス生産工場化させるという恐ろしいものなんです。

細菌は抗生物質が効きますがウィルスはそのほとんどが効きません。しかも変異しやすいのです。

遺伝子が少ない物は簡単に変異します。

昔、スペイン風邪で多くのヒトが亡くなりましたが、それまでの風邪とは違い激烈な症状だったようです。高熱、咳のため肋骨が折れていた遺体もあったそうです。

このスペイン風邪は今のインフルエンザの強力なものであって、鳥の体内で突然変異した種のようです。

しかしこのスペイン風邪は代を重ねるごとに弱くなり、罹患率が減り、毒性も弱くなっていきました。

あまりに強烈な毒性は宿主(ヒト)を滅ぼしてしまい、ひいていえば自分(ウィルス)が繁殖できなくなるため、いわゆる共生するために自身で毒性を下げたという説もあります。

そうなると自己増殖できないというだけで生物ではないと言い切れるのか?悩ましいところです。

中国で発生したウィルスは、パンデミックの可能性が大です。新型という事は治療法が無く、しかも変異により毒性も強まるかもしれません。ゾンビにはならなくてもその危険性はまだわかりません。気をつけていても肉眼では見えません。
目には見えなくても放射能とか微生物とか確実に存在している、危ないものはたくさんあります。

想像力を働かせて、創造力を培って本来ヒトの持つ能力を発現させましょう。